富士通LIFEBOOK UH90/L(WU1/L)レビュー
富士通LIFEBOOK UH75/HNは、14インチワイド液晶を搭載したUltrabook。その特徴は圧倒的な薄さにあります。最薄部でわずか9mm、最厚部でも15.6mmしかありません。
見てください。この圧倒的な薄さ!極限の薄さを実現しているのがわかります。
またこれほど薄いとボディの強度が気になりますが、天板と背面にマグネシウム合金が使用されており、力を入れてもたわんだりすることはありません。200kgfの天板全面加圧試験をクリアしており、高い堅牢性を確保しています。
重量も約1.41kg程度と、14インチノートとしてはすごく軽い!
なので片手でらくらく持つことができます。
持ち歩きにぴったりな薄型軽量ノートだといえます。
A4サイズの雑誌と比較してみました。縦はほぼ同じで、横がちょっとはみ出る感じ。
さきほど説明したようにボディにはマグネシウム合金を採用。少しざらついた感触で、すべりにくいためすごく持ちやすいです。指紋や汚れはほとんど気になりません。質感も高く、高級感溢れる仕上がりになっています。
ボディカラーは、サテンシルバーとサテンレッドが用意されています。
展示会でサテンレッドのUH75に触ることができました。
サテンレッドすごくは鮮やかですね。女性に受けそうなカラーリングです。
CPUには、インテル第3世代Core i5/7から選択可能。メモリは標準で4GB、最大で8GBまでカスタマイズできます。一般的なUltrabookの場合、メモリ容量は固定のモデルが多いのですが、UH75/HNでは増量可能。パフォーマンス重視の方にはかなり魅力的です。
ストレージには従来のHDDのほか、高速アクセス可能なSSDも選択できるので、アクセス速度重視の場合にはSSDを検討してみるといいかもしれません。HDD、SSDいずれを選択した場合でも、高速処理用SSD領域が確保されており、SSDをキャッシュとして使用することで、より高速なデータアクセスが可能です。
あとSSDの特徴として、耐衝撃性に優れているという利点が挙げられます。持ち歩くことの多いモバイルノートですから、落としたときにデータを破損しないようSSDを選ぶという選択肢もありだと思います。ただし、大容量という意味ではHDDが容量500GBなのに対し、SSDは128GBか256GBとなるので注意が必要です。あと価格面でも、SSDは、HDDに比べて高価です(HDDに比べて128GBで26,000円、256GBで52,000円プラス:2012/6/30時点)。
バッテリ駆動時間は、約9.1時間程度(Core i5選択時)と非常に長いため、外出先でもバッテリの残量を気にすることなく作業することができます。あと、1時間で80%の充電を可能にする急速充電機能を搭載しているので急いで充電したいときに便利です。
デザインはすごく作り込まれていて、格好いいです。ブラックとシルバーが効果的に使用されているのがわかります。
キーボードと液晶、および周辺部はブラックで統一されており、引き締まった印象を与えます。
キーボードは、キーが独立しているアイソレーションタイプを採用。
アイソレーションタイプは隣のキーとの間にスペースがあるので、タイプミスを減らすことができます。
UH75/HNでは、モバイルノートなのにデスクトップと同じほぼ大きさのキーボードを搭載しています(キーピッチは約19mm)。従って、キーボードの操作性は非常に優れています。
小さすぎて打ちにくいキーも存在せず、イレギュラーなキー配置もありません。頻繁に使用するEnterキーやBackSpaceキーがすごく大きいので非常に打ちやすいです。
キーのサイド部分は白色になっており、キーが見やすくなっています。
キーボードはすごく打ちやすいです。快適にブラインドタッチができるのでストレスなく作業を行うことができます。14インチ液晶のモバイルノートの場合、キーボードが窮屈だったりして使いづらく感じるモデルが多いのですが、このUH75では、そうした窮屈さは微塵も感じません。
ただ、スリムなUltrabookという特徴のためか、キーストロークはちょっと浅めですが、打鍵感が硬めなので長時間打っていても疲れません。
キーボードの上部にはスリットが入っており、デザイン上のアクセントになっています。
タッチパッドは、タッチパッドとクリックボタンが一体となったタイプ。タッチパッドの操作性はすごくいいですね。思ったところにポインタがピタッと移動してくれます。
ただ、クリックボタン部分はしっかりと押さないと反応してくれないことがあります。個人的には、クリックボタンが別になったタイプの方が好きなのですが、薄さを追求するUltrabookという特性を考慮した場合、一体型のタイプが搭載されるのは仕方ないことなのかもしれません。
液晶は、光沢タイプのフルフラットファインパネルか非光沢タイプのフルフラットノングレアパネルを選択できます。光沢タイプは、より鮮やかな描写が可能ですが、映り込みが発生しやすいというデメリットがあります。一方、非光沢タイプは、光沢タイプに比べて鮮やかに劣りますが、映り込みが発生しにくく、長時間見ていても目が疲れにくいという特徴があります。今回レビューしたUH75/HNな非光沢タイプのノングレアパネルを搭載。
液晶の表示はすごく鮮明で見やすいです。
また、UH75/HNでは狭額縁液晶を採用。液晶の外にあるフレームがすごく狭くなっており、よりコンパクトなボディに大きな液晶を搭載可能です。この幅で剛性を確保しているのだからたいしたものです。
斜め方向から見ても、映り込みが発生していないのがわかります。
最大解像度は1366×768ドット。14インチ液晶としては平均レベルの解像度です。
Yahoo!のトップページを表示させたところ。
UH75/HNの各パーツについて見ていきます。まずは前面部。右にステータスインジケータが配置されています。
電源をオンにすると、各種インジケータが点灯します。
右側面部。カードリーダー、USB3.0×2、HDMI端子、LAN変換アダプタ接続端子が配置されています。
UH75/HNでは、あまりの薄さのため通常のLAN端子を置くことができなかったみたいで、有線でLANに接続するには、LAN変換アダプタを使用します。
一手間かかりますが、企業では無線LANの使用を禁じているところもあるので、有線LANが使用できるのはありがたいですね。薄さ追求の他社UltrabookではLAN端子を搭載していないモデルもあります。
背面部。端子類は配置されていません。したがって、机の一番奥に置くことができるため、スペースを有効活用できます。
左側面部。ヘッドホン端子とUSB 2.0端子、電源コネクタが配置されています。左右にUSB端子が配置されているので使いやすいですね。
電源ケーブルを接続したところ。ケーブルが直角に曲がるような端子になっているため、ケーブルが邪魔になることはありません。
底面部。底面部も、天板と同じ素材が使用されています。UH75/HNはバッテリ内蔵タイプのため、バッテリを自分で交換することはできません。また筐体内部にアクセスするためのカバーも設定されていないため、メモリなどを自分で増設することもできません。
熱を排気するための通気孔。おもしろいデザインですね。
UH75/HNの底面部には、オプションのポートリプリケータを接続するための端子が用意されています(本体カラー「サテンシルバー」選択時のみ)。
こちらは、展示会に展示されていたポートリプリケータ。
3種の外部ディスプレイコネクタ(アナログRGB/DisplayPort/DVI-D)のほか、USB3.0×4コネクタ、LANコネクタ、DC-INコネクタを搭載しており、これを接続することで、UH75/HNの使い勝手を向上させることができます。
接続は簡単。ポートリプリケータ側の端子にUH75/HN側の端子をがちゃりとはめ込むだけです。
このポートリプリケータを利用すれば、豊富なポート類を活用できるようになります。
UH75/HNでは、底面部の前方左右にスピーカーが配置されています。個人的な感想としては、高音がちょっとシャリシャリしており、重低音の響きも今一つな感じがします。音楽を堪能するにはちょっと物足りないかな、という気がしますが、薄さ重視のUltrabookという特性を考えれば、ある意味、仕方のないところかもしれません。ただし、あくまで高品質スピーカー搭載モデルと比較した場合であり、バックグラウンドで音楽を聴く分にはまったく問題ないレベルだと思います。
あとUH75/HNでは、片手で液晶を開いても、本体が浮くことがありません。
一般的なノートの場合、片手で液晶を開こうとすると、本体部分も一緒についてきてしまうので、結局両手を使わなければならないのですが。。。
UH75/HNではさっと片手で開けられるので非常に便利です。こうした細かいところへの気配りはうれしいですね。
UH75/HNを持ってみたところ。
その薄さは圧倒的です。
同梱のACアダプタも、すごくコンパクト。
凸凹のないフラットなデザインなので、鞄からの出し入れもしやすいと思います。
重量は223g。
本体とACアダプタを合わせた重量は1629gです。この重さなら、ACアダプタも一緒に携行するのも苦にならないですね。
Windowsエクスペリエンスインデックスの値でLIFEBOOK UH75/HNのパフォーマンスをチェックしてみました(最高スコアは7.9)。
今回レビューした製品は、CPUは第3世代Core i7プロセッサを搭載しており、7.1を記録。メモリは8GBを搭載しており7.2。グラフィックはチップセット内蔵タイプのインテルHDグラフィックスのため5.1となっています。
グラフィックスの値が相対的に低めなので、3Dゲームや動画の編集など、ヘビーなグラフィック処理を行う場合にはちょっときつかもしれませんが、14インチノートでそれほどへビーな作業を行うことはほとんどないはずなので、グラフィック性能が問題となる場面はあまりないと思います。ちなみにYoutubeでハイビジョン映像を全画面で再生してみましたが、ほとんどコマ落ちなく再生できました。
Ultrabookとして、非常に高い性能を発揮できることがわかります。UH75/HNをメインマシンとして使用し、外出先でもバリバリ使用することが可能です。
LIFEBOOK UH75/HNの特徴をまとめると次のようになります。
まとめると次のとおり。
LIFEBOOK UH75/HNの特徴
- 軽量・薄型設計のためどこへでも気軽に持ち運べる
- 堅牢設計により、外出先でも安心して使える
- コンパクトノートとしてはキーボード入力が非常に快適
- 標準バッテリで約9.1時間の長時間駆動が可能
- 実用性に優れた美しいデザイン
このように、LIFEBOOK UH75/HNは、コンパクトな筐体+高性能+堅牢な設計+長時間バッテリ駆動を実現した、非常に使い勝手のいいUltrabookだと思います。軽量・薄型のモバイル性と高い性能を両立させたUltrabookをお探しの方にお勧めです。
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